– 連鎖の家 –
決して広くはないこの敷地で、内外や諸室が完全に独立するわけではなく、隣接する空間のためにも存在し、お互いを活かし合う関係性を作りたいと考えた。そのためなるべく身の回りと遠くが同時に視界に入り、様々な種類の異なる情報が連鎖していくよう境界の操作や造作物の製作を行った。
配置計画では南北の屋外空間との繋がりをベースにしつつも、周辺環境が変化したときのことを考え、建物を3つのボリュームに分割し、南北にずらして配置した。こうすることで四方に特徴の異なる屋外空間を確保すると共に、ほぼ全ての部屋で風と光の抜けを確保することが可能となった。
両端のボリュームを繋ぎ合わせる役目をする中心のボリュームは、一階に土間、二階にダイニングを設け、各々の生活を受け止める厚さのある余白とすることで、廊下のような通路がなく、 敷地全体を居場所とすることができる効率的な平面構成とした。
またこの住宅の一番の特徴であり、敷地の中心に配置された一階の土間は、 子供達が南北の庭を走り抜 ける通り土間として、またある時は自転車やゴルフが趣味である旦那さんのガレージ等、 一日の流れや長い年月の中で使われ方が変化すると共に、 夫婦の寝室 (ハナレ)と各個室の心的距離を作り出す装置としても機能している
施工:シグマ建設
写真:千葉顕弥(~NO.18) 、小野晃次郎(NO.19~)
(2022.7~2023.2)
所在地/東京都立川市
主要用途/専用住宅
構造・規模/木造2階建て
敷地面積/109.63㎡
建築面積/43.82㎡
延床面積/84.36㎡